「ムーミンバレーパーク」、アニメ「ヤマノススメ」の舞台である飯能市の自然を守ろうとしています。
メガソーラー設置予定地は「ムーミンの作者、トーベ・ヤンソン」との交流から生まれた市営公園がある里山、17haです。
(東京ドーム約4個分)飯能市が月10万円で事業者に貸出し、メガソーラーが建設される予定です。
私たちはこの自然豊かな土地を、子どもたちに残したいのです。
どうかお力をお貸しください。
ネット署名はこちら! http://chng.it/n9QHbNjP

「豊かな自然を守り抜く」 飯能市内の中学生の作文

飯能市内の中学生が、昨年の夏休みに阿須山中についての作文を書きました。

御本人は「阿須山中の問題を知ってもらいたい」という願いがあり、この作文を書いたそうです。

本来であれば、市民会館で発表する機会が与えられ、飯能テレビで放映された作文でありますが、コロナ禍の為、かないませんでした。

 

当ブログに掲載するかどうか、かなり悩んでいましたが、「阿須山中の問題を広めたい」というご本人の意思を尊重し、掲載させていただきます。

 

保護者様から当会に御提供されました下書きとなります。
実際に飯能市に提出された作文とは多少異なる部分もございます(「実際にあった誤字脱字とかは修正しましたっ」←お母様談)が、そのまま掲載させていただきます。


「豊かな自然を守り抜く」 

飯能駅の近くに「天然記念物の住む町、ハンパない飯能」という大きな看板があります。天然記念物とは「ニホンカモシカ」の事です。

 住宅街を歩いたり、美杉台の学校の校庭に現れたりします。このニホンカモシカはなぜ、住宅街に出てきてしまったのでしょうか。

トーベヤンソンあけぼの森公園や駿河台大学が在る加治丘陵にニホンカモシカが生育しています。美杉台と加治丘陵は隣接しているので住宅地に出てきてしまったのでしょう。本来山の中に住む動物を住宅街で見られることはいい事とは思えません。

加治丘陵の阿須山中という土地が今、危機的状況にあります。阿須山中には、絶滅危惧種に指定されているコクランやヤマルリソウ、エビネ、マキノスミレ等といった貴重な植物が生育しています。また、広葉樹が多いので秋には美しい紅葉を見る事ができます。

この美しい山を取り崩して、東京ドーム約三・七個分のメガソーラーとサッカー場にする計画があるそうです。広範囲の計画なのでニホンカモシカが生活できる場所が少なくなり、食料や生活空間を求めてますます、住宅街に出るようになってしまいます。これは、ニホンカモシカにとっても人間にとってもいい事ではありません。

 私は、母と一緒に阿須山中へ行ったことがあります。何気なく、散歩の予定で行ったのに、たまたま母の知り合いが来ていて、なぜか、コクラン調査に巻き込まれてしまいました。とても急な崖を這いつくばりながら探しました。崖を上り下りするのは慣れていないのでとても怖かったですが数十株のコクランを見つける事が出来ました。とても急な崖だったので、こんな所にソーラーパネルサッカー場を造るのには多大な労力とお金を使うと思います。

森は壊すのは簡単ですが、元に戻すのは何十年、もしくは何百年かかります。そんな大切な森を私たちが守り抜かなければなりません。近くには川の源流がありとても美しい自然が残されていました。登山道は整備されており、なだらかでとても歩きやすかったです。森の中の空気もおいしかったです。そのまま、絶滅危惧種がある豊かな自然を残した方がいいと思いました。駅からのアクセスもいいので、たくさんの人々に来てもらえる場所じゃないかなと思いました。母の知り合いは、この前、阿須山中に行ってニホンカモシカに出会ったそうです。そんな、たくさんの貴重な生物がいる飯能市民の宝の山を壊していいのでしょうか。

また、この阿須山中の土地は事業者に貸し出すだけなので三十年後には、飯能市民に返されます。太陽光パネルの寿命は三十年間くらいなので、三十年後には、ゴミとなったパネルと自然がなくなった土地が返されることになるのでしょうか。そしてその処理費用は大人になった私たちが負担するのでしょうか。

飯能市は、「自然保護」と「青少年の健全育成を秤にかけることはできない」としていますが、そうでしょうか。別の場所にサッカー練習場を造ればいいだけだと思います。太陽光発電施設を造り、売電収益を建設費用や選手育成費用に充てるという事ですが、ソーラーパネルによる環境破壊も心配だし、太陽光発電事業は利益を出すのが難しい方向に向かっているそうです。年間百二十万円でこの土地を貸すそうですが、この土地の豊かさはお金では変えられない物だと思います。

本当の飯能市の豊かさは何なのか考え直してほしいです。私は大きい看板に書いてある通りニホンカモシカが住むハンパない飯能に住み続けたいです。

 

 

 

注 三十年は二十年の誤りです。